プチラグジュアリーを考えた時に、私が一番初めに浮かんだのは
「バー(BAR)」(以下バー)
でした。
今回はそんなバーを楽しむ為に、1つずつ解説を交えながら、
皆さまがよりバーを楽しめる様になっていただければ幸いです。
バーってどんなお店のこと?
そもそも、バーとはどういったお店なのでしょうか。
日本では、多種多様なスタイルのバーと呼ばれるお店があります。
バーの定義は、実は全く決まっておらず、
お店がバーと名乗っていればバーなのです。
その中でも、オススメしたいのが、
皆さんが恐らく「バー」と聞いて最初に思い浮かべるであろう
こういったカウンターがあるスタイルのバー。
「クラシックバー」「オーセンティックバー」
と呼ばれるお店です。
このバーの特徴は、
- カウンターがある
- 扉が重い
- 外から中がハッキリと見えない
- 本格的にお酒を楽しめる
が主な特徴になるかと思います。
しかし、初めてこのバーに入店するには、
中々ハードルが高いかと思います。
私も初めは人に連れられてしか行った事がなく、
今でも初めてのお店に入る時はやっぱり緊張するものです。
そんな、何かとハードルが高いバーですが、知らないままでいるのは勿体ない!
今回は、このスタイルのバーへ初めて入店する方の為に、
順を追って、解説していきます。
バーへ行く服装はスマートカジュアルがおすすめ!
バーだけでなく、レストランもそうですが、
暗黙の了解でドレスコードがある様なイメージがあるかと思います。
極論を言ってしまえば、ドレスコードは「あります」
しかし、それは本当に極一部のお店だけ。
超がつく一流の高級店でない限り、
そこまで厳格にしているお店はありません。
ただ、その重い扉を開ける前に、想像してみてください。
自分が、お店に入った時に、
凄くモダンでオシャレな店内なのに、
短パン、Tシャツのお客さんばかりだったら・・・。
少しだけオシャレを意識して!
重い扉を開ける前に、
自分が思う少しだけオシャレを意識してみてください。
どんなオシャレでも構いませんが、
少しだけ背伸びしたオシャレの方が良いかもしれません。
もしどうしても不安であれば、初めて入るお店にだけは、
思い切りオシャレして入ってみるのも手です。
それなら、恥ずかしい思いをする事は殆どないと思いますし、
そのお店がどういうお客様が多くいらっしゃるのかが分かります。
比較的ラフな格好で楽しまれている方が多いのであれば、
そのお店は次からラフな格好でも大丈夫ですし、
フォーマルな方が多ければ、
自分もかしこまった格好の時に使えるお店と決める事も出来ます。
男性なら下はダメージジーンズや短パン、ジャージ等、
上はTシャツやタンクトップのみ等、
凄くラフな格好でなければ大丈夫かと思います。
極端に言ってしまえばタンクトップやTシャツであっても、
その上にジャケット等を羽織れば大丈夫です。
勿論、お店によっては襟なしの服装は断られる場合もありますから、
一概にこうとは言えませんが、
要はちょっとでもオシャレを意識すれば大丈夫です。
女性なら、清潔感ある格好なら基本的には、大丈夫だと思います。
意外と困る、夏のバーでの服装
夏場はどうしても薄くラフな格好になります。
こればかりは仕方のない事です。
その場合は、ある程度ラフで良いと思います。
初めて伺うお店なら、
男性ならポロシャツ等が無難な選択肢ではないでしょうか。
女性なら露出が多過ぎない格好であれば殆どが大丈夫だと思います。
さぁ、これで、お店に入る準備が出来ました!
バーへ初めて訪れる時の人数は何人で行くのが良いの?
意外と困るのがこれ。
バーへ訪れる時は一体何人くらいがベストなのでしょうか。
今回はクラシックバーやオーセンティックバーへ訪れる時の人数を考えてみました。
初めて入店するバーなら一人がおすすめ
初めて入店するバーなら、様々な観点で、一人がオススメです。
何故なら、そのバーが、自分に合うかどうかは入ってみないと判らないからです。
バーに何を求めているかは人によりますが、
その求めているものがそのバーにあるかどうかは入ってみないと判りません。
- お酒が大事
- 料理が大事
- マスターとの相性が大事
- お客様との相性が大事
- お店の雰囲気が大事
パッと思いつくだけでも、バーに何を求めるか、これだけ挙げる事が出来ます。
では、その求めているものがそのバーになかった場合、
一人ならたった一杯で切り上げる事が出来ます。
勿論、チャージやドリンクも最小限で済み、
懐が寂しくなり過ぎる事を回避出来ます。
一人だと不安で、つい誰かと一緒に行きたくなるかと思いますが、
入ってみて自分が求めているお店じゃないと判った時に、
二人分払うのと、一人分で済むのとは懐へのダメージが違います。
二人分払うくらいなら、もう1件、初めてのお店に足を運ぶ方が余程有意義だと思います。
2回目以降は1~3人がベター
では、気に入ったお店が見つかってからは何人で伺うのが良いでしょうか。
次回に詳しく書きますが、このオーセンティックバーの醍醐味は
カウンター席
この一言に尽きます。
では、このカウンター席を満喫出来るのは何人までなのでしょうか。
その答えが1~3人なのです。
4人だとテーブル席の選択肢も出てきますし、
何よりお店側としても
バーカウンターを1組のお客様で占領されるのは少し難儀だったりします。
そこはお店に敬意を払って、
多くても2~3人で留めるのが最適だと思います。
勿論、初めからテーブル席を選ぶなら、
お店の広さにもよりますが、4人以上でも問題ありません。
初めてのバーには少し早い時間に行くのがおすすめ!
お店に入る時間帯はかなり難しい問題です。
何故なら、お店によって、ピークタイム(一番忙しい時間帯)がバラバラだからです。
基本的には開店とほぼ同じ時間帯に入店すれば、
そのお店のスタンダードなレベルが分かるかと思います。
17時~19時、20時~21時も比較的狙い目です。
これには理由がありまして、殆どの方が食事を取っている時間帯の17~21時は、
そもそもバーに訪れる絶対数が少ないからです。
では、何故19~20時は狙い目ではないかと言うと、
待ち合わせで利用される方が比較的多い時間帯だからです。
一過性ではあるものの、一気に混み合う事も有り得ます。
その為、19~20時は敢えて外すべきだと思います。
忙しい時間帯に入ると、そのお店の本質が判り辛いですし、
お客様も常連だけでなく、飛び込みのお客様も多くいらっしゃるかもしれません。
お客様の雰囲気でそのバーの印象は意外と左右されるものです。
スタンダードなお店の印象を知る為にも、混雑は避けた方が無難です。
いざ、入店!初めてのバーなら「初めてです」と言ってしまおう!
オーセンティックバーに重い扉が多いのは何故か。
一説によると、重い扉は、
悪い客や似つかわしくない客を遠ざける為と言われています。
それだけ、バーへ入るのには、
客側も気合いを入れなければならない表れなのかもしれません。
しかし、一度開けてしまえば、素敵な空間が広がっています。
扉を開けて、まず悩ましいのが、自分がどこの席・場所に着くかです。
私のオススメは、
一人です。初めてなのですが良いですか?
とバーテンダーに言ってしまう事です。
そうすれば、バーテンダーが、「こちらへどうぞ」と促してくれるはずです。
何故オススメかと言うと、
お店によってはお決まりの常連さんの場所があるかもしれません。
また、初めての方ならこの席が良い等、
そのバーならではの興味深いルールが垣間見えるかもしれません。
これも、初めて訪れたバーの楽しみの1つでもあります。
仮にバーテンダーが「お好きな席へどうぞ」と言ってくれたなら、
是非カウンターの真ん中へ行きましょう!
カウンター中央は、そのお店のあらゆる物が見えます。
拘りの調度品、お酒やグラスの数々を堪能出来ますし、
何よりバーテンダーの所作を特等席で楽しむ事が出来る打ってつけの場所です。
特にバー初体験の方なら、カウンター中央はこれ以上ないバーとのファーストコンタクトです。
自分が思っていた雰囲気と違ったら・・・
重い扉を勇気を出して開けたものの、
自分が想定していた雰囲気と明らかに違った場合。
本来はお互いにとってあまり喜ばしい事ではありませんが、仕方ありません。
「ごめんなさい。間違えました」
と言って、そっとドアを閉めて立ち去りましょう。
いよいよ最初の一杯!バーにはメニューが置いていない事も多い!飲み慣れたものがおすすめ!
席に着いたら、いよいよ最初の一杯です。
初めてのお店で最も緊張する瞬間と言っても過言ではありません。
何故緊張するのか。
オーセンティックバーにはメニューが置かれていない事が多いからです。
何を頼むべきなのか、そもそもどういったメニューがあるのか、
それがバーを近寄りがたいものにする一因でもあります。
何故メニューがないのか。
これはそれぞれのお店の方針やマスターの考え方によります。
私が良く行くバーのマスターは
「お客様と会話する事で、お客様が求めている1杯をご提供したいので、
敢えてメニューを置かないんです」
と答えてくれました。
勿論、メニューがある場合もあるので、
一先ず「メニューはありますか?」と聞いてみるのも手です。
もしメニューがあれば、後はお好きな飲み物を選びましょう。
「おまかせ」はNG!?
じゃぁ、何を頼んで良いか分らないし、何があるのかも分からないから
「おまかせで!」
と言いたくなるかもしれません。その気持ち、凄く判ります!
よくバー入門系の本やサイトに、
一杯目に「おまかせ」はダメ!
と書かれているのを目にします。
私は、「おまかせ」でも良いと思っています。
ただ、折角勇気を出してオーセンティックバーに来たのですから、
もう少しだけ勇気を出してみましょう。
勇気を出してバーテンダーと会話をしよう!
それは、上記にもあった、バーテンダーと”会話”する事です。
早い時間の入店をオススメしている理由の1つが、
この会話がちゃんと出来る時間帯かどうかが重要だからです。
余裕がある時間帯なら、バーテンダーも色々と注文の相談に乗ってくれます。
例えば・・・
初めてなのでおまかせしたいのですが
では、フルーツのカクテルは如何でしょうか?
本日ですと、桃とイチゴがございます
じゃぁ、桃で。
あ、あまりお酒強くないんですけど
それでは、飲み易いロングカクテルに致します。
炭酸は使用してもよろしいでしょうか?
大丈夫です。
寧ろ炭酸大好きです
かしこまりました
こんな会話が出来れば、おまかせも楽しめると思います。
バーテンダーやお店によっては、「おまかせ」とお願いすると、
すぐに思い思いのカクテルを作ってくれるお店もあったりしますので、
その辺はケースバイケースです。
バーに名物カクテルやメニューがある場合なら、
おまかせをお願いすると、そう言った名物カクテルをおすすめしてくれる事もあります。
会話が上手なバーテンダーなら、上記の様な会話へと導いてくれます。
因みに私は、良く会話してくれるバーテンダーがいるお店が好きです。
これはあくまで好みですね。
寡黙なバーテンダーが好きな方も多くいらっしゃいますし、
ご自分の好みにあったお店に出会う事が大事です。
私のオススメは「飲み慣れたモノ」
また、初めて入ったお店で注文するべきとよく言われるのが
「ジンフィズ」
ジンをレモンジュース、砂糖、ソーダ水でステアしたものです。
ジントニックよりも甘さが控えめでサッパリしています。
これは、「バーテンダーの腕や方向性がハッキリと見えやすいカクテルだから」
と、色んな本に書いてあります。
確かに、ジンフィズも良いかもしれません。
美味しいお店のジンフィズは本当に美味しいです。
また、ジンフィズを作るバーテンダーの所作は美しいです。
因みに、私のオススメは
「飲み慣れたモノ」
です。
例えば、ビール。
例えば、ハイボール。
例えば、モヒート。
オーセンティックバーなら、そのどれもが、拘った1杯になります。
普段家で飲むものとの差を感じられたりすると、より楽しい時間になり得ます。
また、価格的にも比較的安価な為、そのお店の価格帯の基準が判ります。
メニューがないお店の場合は、勿論価格も判りません。
初めて訪れたお店で、「これ一杯いくら?」と聞くのは、あまりスマートではありません。
とは言っても誰かと一緒に訪れたならまだしも、
一人で訪れた場合なら別です。
「一杯いくら?」と堂々と聞いてしまっても良いと思います。
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