新型コロナウィルスが蔓延してから、ホテルの稼働率は著しく低下しました。
その穴を埋めるべく、各ホテルは様々な施策を始めています。
その最たるものが、長期滞在型宿泊プランでしょう。
メディアで取り上げられることも多いこのプラン。
どんなホテルがこのプランを取り扱っているのか、早速みていきましょう!
帝国ホテル東京の長期滞在プランは即日完売!オプションのサブスクリプションにはあのキアヌ・リーブスお気に入りのクリーニングも!
長期滞在と言っても、今回取り上げるものは5泊や6泊といったものではありません。
ほぼ丸々一カ月ホテルに滞在する30泊以上を基本としたプランです。
長期滞在型宿泊プランが大きくメディアで取り上げられた切っ掛けと言えば、
間違いなく帝国ホテル東京、
そしてホテルニューオータニの2大ホテルがプランを立ち上げた事でしょう。
帝国ホテルが発表したのは「サービスアパートメント」事業。
発表後即日完売してしまった程に、大反響、大人気となっています。
30㎡のスタジオタイプが月額36万円で宿泊出来ます。
1泊約1万2千円といった感じで、
帝国ホテル東京に泊まる価格帯で考えればかなりお手頃になっています。
サービスアパートメントとは、謂わば賃貸とホテルサービスの中間に位置し、
基本的なことは賃貸と同じで自分自身で管理・生活します。
定期的なリネンサービスがあったり、
ホテルのサービスはホテル滞在時と変わらず利用出来るので、
より快適な生活が出来る可能性はグッと高くなります。
ホテル側はホテル側で、
通常の宿泊と比べると、サービスをある程度削減する事が出来るので、
人件費等の削減にも繋がります。
ゲスト、ホテル、お互いにとって利点があるサービスなんですね。
今回の帝国ホテル東京ならではのサービスと言えば、
ランドリーサービスを月額3万円のサブスクリプション方式で提供している点。
帝国ホテル東京のランドリーと言えば、
映画でキアヌ・リーブズが「帝国ホテルでしてくれるような」と
アドリブで加える程の評価の高さで知られています。
その名高いランドリーサービスがサブスク形式で利用出来るなんて、夢の様ですね。
他にもルームサービスもサブスクで提供したりと、
今までのサービスアパートメントとも一線を画す、
実に帝国ホテル東京らしいサービスに仕上がっています。
今回、このサービスアパートメントは客室全体の10%で展開しているそう。
今後、拡張も検討しているとのことで、
帝国ホテル東京がサービスアパートメントの代表格になる日も
そう遠くないのかもしれません。
ホテルニューオータニは長期滞在プラン「新・スーパーTOKYOCATION」を発表。1日3食付きのオールインクルーシヴスタイル!
2020年夏もホテルニューオータニは
国内ホテルとして一早く長期滞在プランを展開していました。
今回発表されたのはその進化系というか豪華版!
何と全ての滞在日で朝・昼・夜の食事がついたオールインクルーシヴスタイルになっています。
選べるメニューは約40種類と、
ニューオータニの数あるホテルレストランから代表的なメニューを堪能出来ます。
ホテルではお馴染みにビーフカレーは勿論、
何とデザートにはあのスーパーシリーズのショートケーキを選ぶことも!
更にはYシャツ、ブラウス、インナー、靴下のみと限定的ではありますが、
ランドリーサービスが無料でお願い出来ます。
長期滞在時で一番困るのは間違いなく洗濯でしょうから、
これがお願い出来るだけで大分快適度が違うかと思います。
他にも、レストラン優待券、会議室利用無料、エステサロン優待券等、
様々なサービスが付帯されます。
至れり尽くせりなこのプランの価格は30泊で1名750,000円~、2名975,000円~。
3食の食事付きと考えれば、かなりお手頃価格になっているかと思います。
京王プラザホテル、ストリングスホテル東京インターコンチネンタル、東京マリオットホテル等、高級ホテルが続々プランを発表!
帝国ホテル東京、ホテルニューオータニのプラン登場を機に、
長期滞在型宿泊プランは一気に注目度が高まりました。
国内では、元々マンスリーマンションや
サービスアパートメントが多く展開されていたのですが、
ここまで注目度が高まったのは過去に例を見ないのではないかと思います。
そして続々と参入する高級ホテルが増えてきました。
京王プラザホテル「“暮らす”@theHOTEL」(完売済み)
既に発売から即日完売となった
京王プラザホテルの長期滞在プラン「“暮らす”@theHOTEL」
30泊210,000円~と、高級ホテルの中でも一際コスパに優れています。
単純に考えて1泊7,000円ですから、そのコスパの良さが光りますね。
嬉しいことに、朝食付きですし、駐車場の利用も可。
1泊につき2回までのソフトドリンク無料や会議室利用も勿論付帯。
ランドリーサービスは30%割引と利用し易い価格になるのも嬉しいです。
新宿という立地も手伝って、
「都心に住む」を手軽に叶えてくれる絶好のプランですね。
残念ながら大人気だった為、即日完売となっています。
ストリングスホテル東京インターコンチネンタル「シナガワ・ロングステイ by InterContinental」
品川駅にほぼ直結とビジネスでの利便性が非常に高い
ストリングスホテル東京インターコンチネンタル。
30泊390,000円、プレミアルーム限定のプランで登場です。
1泊13,000円と、こちらも通常の価格帯を考えるとかなりお手頃で宿泊出来ます。
オフィスルームの無料利用や駐車場無料、
ホテルレストランやバー、インルムダイニングが50%オフ、
ランドリーサービスが30%オフと、プランの特典も中々に充実。
20室限定のプランとなっており、開始日次第ではまだ空きがある模様。
IHG ONE REWARDSの特典こそ適用外となってはいますが、
ポイントや宿泊実績に関しては加算されるので、
このプランで上級会員になる事も可能となっています。
東京マリオットホテル「30 Days Staycation(サーティ デイズ ステイケーション)」
東京マリオットホテルはかなり尖ったプランで登場です。
何と言ってもハイライトはエグゼクティブラウンジの利用が可能な点。
通常はクラブフロアに宿泊しない限り利用出来ないクラブラウンジを、
滞在中は何も気にする事がなく、常に利用する事が出来ます。
勿論、ミーティングルーム無料やホテルレストランでの朝食、
駐車場の利用、週2回の客室清掃やタオル・リネン類の交換、
ランドリーサービス20%オフも特典としてしっかりついてきます。
1名435,600円、2名592,900円となっています。
驚くべきことに、マリオットボンヴォイの特典も対象となっています。
とは言え、マリオットボンヴォイで受けられる特典は、
殆どがこのプラン内のサービスとして内包されているので、
そこまで気にならないかもしれません。
宿泊実績やポイントも勿論獲得出来るので、
こちらのキャンペーンと併せれば、ほぼ一撃で上級会員を確実にGET出来ます。
まとめ
- 帝国ホテル東京、ニューオータニを皮切りに長期滞在プランはスタンダードに!?
- 高級ホテルは続々と参入を予定している様子
ゲスト、ホテル側、双方にとって利点がある長期滞在プラン。
稼働率が著しく低下したホテルにとって、
この長期滞在プランの人気は今後屋台船を支えるものになるかもしれません。
私個人としてはこのプランは何とも難しい側面を抱えているなとも思っています。
帝国ホテル東京やニューオータニの様なプランであれば、
今後もホテル経営の一角を担うものになっていくのではと思いますが、
東京マリオットホテルの様に、エグゼクティブラウンジを付けてしまうと、
これをスタンダードにするのは難しいのではと思うのです。
エグゼクティブラウンジは元々クラブフロアや上級会員しか使えないもので、
ホテルの価値や特別感を高めるものであり、
それ相応のブランディングが必要だと考えています。
恐らく、東京マリオットホテルも、このプランは一時的なもので、
新たな収益の柱にするつもりはないと考えているのではと思います。
サービスアパートメントとホテルは、似て非なるものであると私は思うので、
上手く双方のサービスが調和するラインを各ホテルには生み出して欲しいです。
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