いよいよ今回で最後となるゲートホテルの宿泊記。
今回宿泊記をお届けするのは、
「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」
2020年7月21日開業。
ゲートホテルとしては通算3件目となります。
元立誠小学校跡地の活用事業として誕生したこのホテルは、
「立誠ガーデン ヒューリック京都」の2階~8階に入居。
流行を取り入れつつ、独自の魅力も備えています。
ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC 一風変わった地域密着型施設内にあるホテル
京都を代表する歓楽街の1つ、先斗町。
その先斗町に流れる小さな川、高瀬川の川岸に、このホテルはあります。
ホテルが入居する立誠ガーデンには様々な歴史が詰まっています。
この立て看板がその1つ。
日本映画発祥の地で、初めて映画の試写実験に成功した場所であったそうです。
他にも高瀬川を開削した京都の長者、角倉了以氏の記念碑も。
建物自体が京都でも貴重な現存する近代建築な為、
このザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULICを含めた立誠ガーデンは、
3階建ての既存棟と、ホテル棟となる新築棟から成っています。
こちらがその既存棟。
後述しますが、こちらは外装・内装共に当時の面影を色濃く残しています。
テナントの半数もこの既存棟の1階に集約。
ホテルとしては20室がこの既存棟となっています。
この既存棟は「Schoolhouse棟」と呼ばれ、客室もスイートの他、
labと呼ぶ京都を代表するアーティストが手掛けた客室がこちらに。
そしてこちらがホテル棟となる新築棟。
こちらには164室の客室が設けられています。
1階にはテナントの他、ヒューリックホール京都が入居。
こちらは200席の貸しホールとなっています。
他にも立誠ガーデンは、地域交流の顔も併せ持ち、
立誠図書館、自治会活動スペース、駐輪場、
そして広々とした芝生が特徴的な「立誠ひろば」があります。
立誠ひろばを筆頭に、立誠ガーデンは誰でも気軽に利用する事が出来ます。
時間帯問わず、終始地元の人を中心に賑わっています。
これは非常に珍しい良い面ではあるのですが、同時に難しい側面も・・・。
それは後々記述します。
夜になると立誠ひろばはライトアップされていきます。
派手なライトアップではないのですが、ムード満点。
デートスポットとして最適で、階段に腰掛けて語り合う人達も多いです。
立誠ガーデンへは幾つかの通路からもアクセス可能。
こちらは河原町通りからアクセスする際の通路。
深夜帯は封鎖されています。
ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC 既存棟は小学校の面影が残ります。隣接した図書館も。
ホテルのフロントへ向かう場合、
少なからず必ず既存棟を通る造りになっています。
既存棟の正門入口は、非常に美しい外観で復刻・維持されています。
小学校当時の面影を色濃く残す名板が、
この様に正面入り口に打ち付けられています。
右下には当時の校章が刻まれた石柱の一部が見えています。
既存棟の中に入ってみましょう。
既存棟と新築棟を繋ぐフロアには、
2階吹き抜けの共有スペースが備わっています。
共有スペースの一角には年代物のピアノが飾られています。
こちらも当時立誠小学校で長い間使われていたピアノです。
ドイツの「グロトリアン・シュタインヴェーク」社が手掛けたもの。
残念ながら香港資本の会社に買収され、ドイツで製造されるものは極少量。
その為、現在では相当希少な歴史的価値のあるピアノとなっています。
共有スペースの一角には、立誠図書館も。
小さな小さな図書館ですが、テーマに沿った書籍が備わっています。
因みにゲートホテル宿泊者は、こちらで本を借りる事も出来ます。
その際はホテルフロントにて手続きが必要となってきます。
図書館の開館時間中は受付で返却出来ますが、
それ以外の時間帯でも、本が返却できる様、
共有スペース側に返却ポストが置かれています。
こちらがホテルのエントランスです。
チェックインの時間帯には、レセプションに常にコンシェルジュが待機しています。
近付くとチェックインのお客様かどうかと名前の確認が行われます。
エレベーターホールは他のゲートホテルと比べるとかなり地味。
新築棟は全体的にスッキリとしたデザインとなっています。
エレベーターは3基。
階数が最上階でも8階とそこまで多くないので、待ち時間は殆どありません。
フロントはホテル最上階となる8階となっています。
エレベーターを降りるとコンシェルジュがすぐさま名前で呼びかけてくれます。
この辺りのオペレーションはすっかりこなれた様子。
チェックイン手続きもスムーズに済みました。
新築棟、客室フロアの廊下は左右に客室があります。
その為、基本的には立誠ひろば側は景色が良く、
反対側の河原町通り側は、景観に期待できない代わりに、
静かで過ごしやすい客室となっています。
ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC エッセンシャルダブル バスアメニティが豊富、バス・トイレ別で快適性高め。
今回はエッセンシャルダブルを予約しました。
新築棟では下から3つ目のランクの客室となっています。
クローゼットはなんと2つも備わっています。
ハンガーは2名分が必要最低限備わっています。
この他、下部には使い捨てスリッパ、洋服ブラシ、
シューミット、靴ベラ、アルコール消毒スプレーも。
クローゼットの幅は割とゆったりサイズなのですが、
ハンガーラックの向きが横ではなく、奥向きになっているのが特徴的。
もう1つにもハンガーラックはあるのですが、ハンガーそのものはありません。
ローズマリー&セージの香りがするエアーリフレッシャーやセキュリティボックス、
下部のタンスにはランドリーバッグ等が収められています。
次はウェットエリアを見ていきましょう。
トイレットは新しいタンクレスタイプ。
各種タオルも必要十分に用意されています。
ベイシンは1つ。
ゲートホテルお馴染みのダージリンティーの香りがする
フェイス&ハンドソープもちゃんとあります。
バスアメニティは全ゲートホテルほぼ共通です。
シャワーキャップ、コットンセット、ヘアブラシ、
ヘアターバン、歯ブラシ、シェーバー、
そして私お気に入りのハンドクリームに、バスタブがあるのでバスソルトがあります。
洗い場があるので快適性は割と高め。
バスタブの横幅はそれなりにありますが、長さは短め。
足を全部伸ばして寛ぐことは少し難しいです。
シャワーも他のゲートホテルと同じ、レインシャワーが備わっています。
流石に2020年開業とまだまだ新しい為、快適性は抜群です。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープも、
他のゲートホテルと共通で、ダージリンティーの香りがするもの。
他にも、バスチェアと風呂桶が備わっています。
日本式のお風呂となっているホテルなら結構多いですが、
こういった洋式のお風呂で用意されているのは割と珍しいです。
次はベッドエリアを見ていきましょう。
ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC エッセンシャルダブル コンパクトながらまとまりのあるベッドエリア
テレビは壁掛けの42型。
ホテルインフォメーションチャンネルがしっかりあります。
ただ、コロナ過なこともあって、詳しい情報はあまり掲載されていません。
詳細はあくまで、チェックイン時に受け取るQRコードや、HPでの確認となっています。
空気清浄機はシャープ製の加湿機能付き。
予めお水もたっぷりと補充されてます。
冬場だったのもあって、割とお部屋は乾燥しがち。
とは言え、満タンに補水されていたものが、空になることはありませんでした。
ルームアメニティもほぼほぼ共通です。
紅茶や煎茶、コーヒーやクリーマー、各種砂糖、ペンやメモも用意。
左上段の引き出しには、マグカップやグラスが2つずつ、
左下段の引き出しには湯沸かしポットとアイスペールが収納されています。
アイスペールは他のゲートホテルであったアクリル製ではなく、
ハイビジネスホテルで良く見るプラスチック製でした。
ネスプレッソはエッセンサミニ。
カプセルは他のゲートホテルと同じくルンゴカプセルが2種ずつ計4つ。
ゲートホテルのロゴ入りのミネラルウォーターも2つ用意されているのが嬉しいです。
右側の棚には冷蔵庫が収納。
他のゲートホテルと同じタイプです。
ミネラルウォーターがギリギリ納まる高さに棚が予め設定されています。
ソファーは窓際に少し小ぶりなものが置かれています。
クッションの固さは丁度良いのですが、長さはもう少し欲しい気も。
テーブルは割と広く作業したり、ご飯を食べるにも丁度いいです。
コロナ過の今は、後述するレストラン「アンカー京都」が24時間営業ではなく、
時短営業となっている為、その代わりに期間限定でルームサービスを提供しています。
この辺りも、他のゲートホテルと同じですね。
ただ、メニューや価格帯に関しては少し違います。
シャンパーニュがペリエジュエ指定だったりと、京都らしい拘りも。
最後にベッド周りをチェックしていきます。
今回はエッセンシャルダブルなのでキングサイズのベッドです。
2種の枕の他、クッションが1つずつ。
ナイトウェアはゲートホテルオリジナルの上下セパレートのもの。
右手にはルームコントローラーがあります。
新しいホテルでは、左手にある程度オミットされた
ルームコントローラーがある事が多いのですが、
こちらはUSBジャックしかありません。
また、右手側にはUSBジャックがなく、通常のコンセントのみとなっています。
お二人で宿泊する際は、予め持参するか、
レンタル品があるかどうかの確認をおすすめします。
ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC エッセンシャルダブル 眺めは良いものの立誠ひろばの騒音が最大のBADポイントに
それでは最後に、客室からの景色をお届けします。
今回予め、「景色が良いお部屋が良いです」とリクエストを出しました。
また、どうやら私がこの数か月の間に、
ゲートホテルを泊まり歩いていることも情報共有がなされている様で、
京都は初めての宿泊だったのですが、
いつもゲートホテルをご利用いただきありがとうございます
と、チェックイン時に挨拶をしてくれました。
ですので、今回の客室は、ホテルの中でもトップクラスに景色が良い客室に。
比叡山側の景色も、遮るものが少なく、しっかり堪能出来ます。
本来は昼間でも割と賑わいを見せる高瀬川・先斗町界隈なのですが、
コロナ過な為、観光客は殆ど見られません。
覗き込むと立誠ひろばが良く見えます。
前述しましたが、ここは誰でも利用できるスペースなので、
日中は多くの家族連れで賑わいます。
子供達の遊ぶ声は、ホテルらしい落ち着いた雰囲気ではありませんが、
楽し気で、微笑ましく感じます。
こちらは夜の南座方面の様子。
南座は綺麗なライトアップが施されています。
ただ、本来の先斗町の明るさとはまるで違います。
実際に休業中の張り紙を沢山見ました。
こちらは夜の立誠ひろば。
この夜の立誠ひろばは問題が多いにあります。
と言いますのも、時間帯問わずこの広場は誰でも利用出来る為、
夜中の遅い時間になっても、若者達の声が結構響き渡っています。
遮音性がそこまで低い客室ではないはずですが、
騒音が気になる方は相当厳しいと断言出来ます。
後述するレストランやラウンジバーでも景色は存分に楽しめるので、
敢えて景観が良いこちら側の景色をリクエストするべきかはかなり悩ましいです。
今回は週末の宿泊だったのもありますが、コロナ過でこの騒音では、
観光客の賑わい、そして夜の街の顔を併せ持つ先斗町と考えると、
本来週末での宿泊だと騒音に関してはかなり厳しいはずです。
宿泊する際はケースバイケースを考えて、
宿泊時期によって客室のリクエストをしっかり使い分ける事を強くおすすめします。
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