高級ホテルブランドには、様々な特典がありますが、
その中で最も重要視される特典の1つが
「ホテルポイント」
その用途は多岐に渡り、
航空マイルへの変換やホテルダイニングでの利用、
果ては電化製品や家具まで、ありとあらゆるものに交換する事が出来ます。
とは言え、ホテルポイントを一番有効利用出来る使い方は、
やはり高級ホテルへの無料宿泊です。
今回は、そんなポイントでの無料宿泊を徹底解説・比較します。
人気の高い高級ホテルを中心に見て行きましょう。
マリオット ポイント 無料宿泊 2022年3月からフレキシブルレートへ
既にニュースでお伝え済みなのですが、
マリオットボンヴォイポイントでの無料宿泊は、
2022年3月から現在のカテゴリー制から、フレキシブルレートへと変更が決定しています。
現在のカテゴリー制の場合は以下の通り。
カテゴリー | オフピーク | スタンダード | ピーク |
1 | 5,000 | 7,500 | 10,000 |
2 | 10,000 | 12,500 | 15,000 |
3 | 15,000 | 17,500 | 20,000 |
4 | 20,000 | 25,000 | 30,000 |
5 | 30,000 | 35,000 | 40,000 |
6 | 40,000 | 50,000 | 60,000 |
7 | 50,000 | 60,000 | 70,000 |
8 | 70,000 | 85,000 | 100,000 |
最小は5,000ポイントから、最大は100,000ポイントまでとなっています。
ホテルそれぞれによって、スタンダードの他に、
オフピーク、ピークが設定されており、
シーズン毎と言うよりは、その日その日で変動する印象が強いです。
今後、予定されているフレキシブルレートは、
それぞれのホテルによって、毎日必要ポイント数が変動する様になります。
マリオット ポイント 無料宿泊 泊まれる客室は最もスタンダードな客室のみ!
基本的にマリオットのポイント無料宿泊で泊まれる客室は、
最もスタンダードな客室となっています。
キング、もしくはツインを選ぶことが出来るホテルが殆どです。
無料宿泊は素泊まりが基本なので、朝食等はついていません。
ホテルによっては、朝食が事前予約のみの場合もあるので、
人気のホテルの場合は、予めホテルへ直接連絡を入れ、
朝食の枠を確保する必要もあります。
有難いことに、ポイント無料宿泊の予約はキャンセルが可能。
キャンセルポリシーはホテルによって様々ですが、
気軽に予約が出来るのも嬉しい点ですね。
マリオット ポイント 無料宿泊 その①実はホテルによってはあらゆる客室に無料宿泊出来る場合も!
実はホテルによっては、ポイント無料宿泊の枠がグッと拡充されている場合があります。
こちらの画像はザ・リッツ・カールトン京都のとある日のポイント無料宿泊。
最上級となるリッツ・カールトン・スイートは見つかりませんでしたが、
準上級となるスイートTSUKIMIは423,000ポイントで無料宿泊する事が出来ます。
ポイント価値としてはかなり下がってしまいますが、
こういった使い方をする事も出来る良い一例ですね。
こういった無料宿泊の枠が拡充されているホテルはそこまで多くありません。
マリオット ポイント 無料宿泊 その②ポイントセーバーと無料宿泊が両方あるホテルも!
こちらはとある日の翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都。
ポイントセーバーで最もリーズナブルな翠月のみ65,000とお得になっており、
月の音は通常のポイント数となっております。
通常は翠月、月の音共に無料宿泊時のポイント数は同じな為、
このポイントセーバーの設定日は少しお得感を感じる事が出来ますね。
とは言え、翠月と月の音ではそもそも客室の価格帯が結構違うので、
どちらがお得かと言うと、かなり難しいところなのですが。
マリオット ポイント 無料宿泊 その③ポイントアップグレードでクラブフロアに無料宿泊出来るホテルも!
最後に紹介するのが、ポイントアップグレードを伴う無料宿泊が出来るホテル。
こちらはとある日のJWマリオット・ホテル奈良。
クラブフロアが設けられているホテルの極一部では、
この様にポイントアップグレードを伴う無料宿泊をする事が出来ます。
ご覧の様に、プラス27,000ポイントでクラブフロアに。
お得かどうかはかなり際どいところ。
あくまでJWマリオット・ホテル奈良の場合ですが、
通常の無料宿泊時のポイント価値がかなり高めになるので、
お得度を考えると通常のポイント無料宿泊の方がおすすめです。
このポイントアップグレードを伴う無料宿泊時のポイント数は一定ではない様子。
こちらはとある日のザ・リッツ・カールトン大阪なのですが、
通常フロアとクラブフロアのポイント差は実に53,000ポイント。
実際の宿泊費も現在は5万円近い開き具合となっているので、
割と妥当なポイント数ではありますが・・・。
以前は宿泊当日のチェックイン時に、
フロントにてポイントでの客室アップグレードや
クラブフロアへのアップグレードが出来るホテルも多かったのですが、
マリオットとスターウッドの合併、そしてマリオットボンヴォイの新設により、
それらポイントでの当日アップグレードが出来るホテルは殆どなくなってしまいました。
ただ、有料での客室やクラブフロアへのアップグレードは
無料宿泊時にも利用出来るホテルがあります。
IHG ポイント 無料宿泊 フレキシブルレートは想像以上にフレキシブル!
IHGのポイント無料宿泊は、
かなり早い段階からフレキシブルレートを取り入れていました。
以前は最低基準のレートが固定されていましたが、
2018年後半くらいから徐々に最低基準レートもなくなり、
現在は完全なフレキシブルレートになっています。
IHGのフレキシブルレートは、高級ホテルグループの中でも
一際変動が激しい印象を持っています。
とある日の東京都内近郊インターコンチネンタルホテルのポイント無料宿泊です。
ここ最近はほぼほぼこれくらいのレートで推移しています。
私が40,000ポイント無料宿泊チケットで宿泊した
ストリングスホテル東京インターコンチネンタルは、概ね40,000~60,000ポイント前後。
40,000ポイントを下回る日は本当に極一部だったので、
予約を取る事自体が困難を極めました。
有効期限3ヶ月間の無料宿泊チケットだったのですが、
有効期限内にストリングスホテル東京インターコンチネンタルが
40,000ポイントを下回った日は僅か3日のみ。
勿論、フレキシブルレートなので、
チェックするタイミングによって変動はしているのですが、
かなりマメにチェックしても3日しか見付ける事が出来ませんでした。
繁忙期になるとレートが格段に上がるので、
IHGでお得なポイントで無料宿泊をするのはかなり難しかったりします。
また、客室はホテル指定の最もリーズナブルな客室になる事が殆どです。
ただ、IHGアンバサダーの客室アップグレードは、無料宿泊時にも適用される事が多いです。
注意点としてはIHGアンバサダーの特典保証は対象外という事。
無料宿泊時に客室アップグレードがなくても、
特典保証がないのでバウチャー等はもらえません。
因みに、ポイントのみでの無料宿泊時のキャンセルポリシーは
概ねホテル指定の通常通りです。
割と気軽に無料宿泊を予約する事が可能です。
IHG ポイント 無料宿泊 最大の特徴はポイント&キャッシュの選択肢の幅広さ!使い方には注意が必要!
他の高級ホテルグループにはない、IHGならではの特徴として、
幅広い選択肢のポイント&キャッシュがあります。
後述のヒルトンでも似たようなシステムが採用されているのですが、
IHGはこの選択肢によってポイント価値が少しですが変動します。
基本的に、全てをポイントで支払った方がお得な設定になっています。
一番の使い道はポイントが足りない際にポイント&キャッシュを利用する事で、
ポイントが足りなくても無料宿泊を利用する事が出来るわけです。
注意点としては、キャンセル時にキャッシュそのものの払い戻しがなく、
キャッシュ分もポイントに還元され、全てポイントでの払い戻しとなる点。
そしてもう1つが、IHGは定期的にポイントセールや
ボーナスポイントプレゼントを行っている為、
このポイント&キャッシュを利用する価値が相対的に低い点です。
ポイント&キャッシュはあくまで非常用として認識する位がベストです。
ヒルトン ポイント 無料宿泊 いち早くフレキシブルレートを導入!ほぼ全客室が無料宿泊対象!
ヒルトンはポイント無料宿泊のフレキシブルレートをいち早く導入した
高級ホテルグループの1つです。
無料宿泊に必要なポイント数は、上限と下限がある程度決まっている様子。
日本国内は20,000前後~のスタートが殆どで、
コンラッド東京になるとベースが95,000ポイントとかなり高めな設定になっています。
ヒルトンのポイント無料宿泊の最大の特徴は、
ほぼ全ての客室がポイント無料宿泊の対象となっていること。
勿論、ランクの高い客室であればある程、
ポイントもランクに比例して高くなっていきます。
上級ランクの客室ともなると、十数万のポイントが必要になる事も当たり前に。
宿泊時期によってポイント価値が大きく変動するのも特徴的で、
特にコンラッド東京やヒルトン東京ベイは宿泊費が乱高下する為、
それに応じてポイント価値も大幅に変わります。
上記画像の様な割とお手頃に宿泊出来る日はかなりポイント価値は低いですね。
逆に考えれば、繁忙期であればある程、ポイント価値は高まる傾向にあります。
ポイントのみ、ポイント&マネー問わず、
キャンセルは無料でキャンセルポリシーに準じます。
ヒルトン ポイント 無料宿泊 ポイント&マネーは自由度が高いけれど最終手段!
ヒルトンのポイント無料宿泊の特徴はこのポイント&マネー。
スライダー式となっており、利用したいポイント数を
1,000ポイント単位で自由に変更することが出来ます。
ただ、このポイント&マネー。
通常のポイントのみの無料宿泊と比べると、
支払うマネー部分が割と高めに設定されており、
ポイントのみの無料宿泊から1,000ポイントでもポイント&マネーに変更してしまうと、
ポイント価値が大幅に下がる様になっています。
あくまで、ポイントが足りない時の最終手段としての認識が良いかと思います。
ハイアット ポイント 無料宿泊 カテゴリー制&ほぼ全客室対象!ポイント無料宿泊の集大成!
高級ホテルブランドで、ポイント無料宿泊の決定版とも言えるのがハイアット。
ハイアットでは、今でもカテゴリー制となっており、
カテゴリー1~8で、それぞれに
オフピーク、スタンダード、ピークが設定されている他、
スイートルームやクラブフロアにもカテゴリー毎にポイントが設定。
その為、かなり幅広い選択肢の中から無料宿泊するホテルを選ぶことが出来ます。
ポイント数は上から順にオフピーク、スタンダード、ピークとなっています。
カテゴリー/ 客室ランク | スタンダード | スタンダード スイート | プレミアム スイート | リージェンシー/ グランドクラブ |
1 | 3,500 5,000 6,500 | 6,5000 8,0000 9,500 | 7,000 10,000 13,000 | 5,500 7,000 8,500 |
2 | 6,500 8,000 9,500 | 11,500 13,000 14,500 | 13,000 16,000 19,000 | 10,500 12,000 13,500 |
3 | 9,000 12,000 15,000 | 17,000 20,000 23,000 | 18,000 24,000 30,000 | 14,000 17,000 20,000 |
4 | 12,000 15,000 18,000 | 21,000 24,000 27,000 | 24,000 30,000 36,000 | 18,000 21,000 24,000 |
5 | 17,000 20,000 23,000 | 29,000 32,000 35,000 | 34,000 40,000 46,000 | 24,000 27,000 30,000 |
6 | 21,000 25,000 29,000 | 36,000 40,000 44,000 | 42,000 50,000 58,000 | 29,000 33,000 37,000 |
7 | 25,000 30,000 35,000 | 43,000 48,000 53,000 | 50,000 60,000 70,000 | 34,000 39,000 44,000 |
8 | 35,000 40,000 45,000 | 56,000 61,000 66,000 | 70,000 80,000 90,000 | 45,000 50,000 55,000 |
ハイアットはシーズン制やカテゴリー制を導入したのが割と後発。
その為、カテゴリー制やシーズン制の集大成の様な無料宿泊となっています。
ポイント&キャッシュもあり、こちらもそれぞれに、
オフピーク、スタンダード、ピークが設定されています。
ポイント&キャッシュは上記表から、
必要ポイントが50%、キャッシュが通常料金の50~70%オフとなっています。
特にキャッシュは、ホテルやシーズンで設定が様々なので、
現在はそこまでお得な方法ではなくなってしまいました。
他の高級ホテルグループお同じく、
あくまでポイントが足りない際の最終手段と覚えておくと無難です。
ポイント&キャッシュはスタンダードルームの他、スイートルームも宿泊出来ます。
更に、一部適用客室料金で宿泊時、ポイントを使う事でアップグレードを行う事も出来ます。
客室ランク | 必要ポイント数 |
リージェンシー/グランドクラブ | 3,000 |
スイート | 6,000 |
プレミアムスイート | 9,000 |
このポイントでのアップグレードはかなりお得になる場合も多いです。
使えるチャンスは繁忙期を除けば、割と機会にも恵まれるので、
是非、一度ホテルへ問い合わせてみることをおすすめします。
ポイントでの無料宿泊、ポイント&キャッシュ共に、
キャンセルポリシーは通常通りで、ポイント&キャッシュでも、
キャッシュはそのまま支払い無し、ポイントも通常通り返却されます。
ポイント 無料宿泊 まとめ
- フレキシブルレートになり、まだ未知数のマリオット
- ポイントの変動は激しいが、お得な日は本当にお得なIHG
- 繁忙期になればなるほどお得度が増すヒルトン
- ポイント数、使い方、ホテルの幅広さと隙のないハイアット
今回高級ホテルグループ4つのポイント無料宿泊を解説致しました。
2022年3月にマリオットがフレキシブルレートへ移行する事になり、
ポイント無料宿泊の差別化が殆どなくなってきました。
こうしてみると、ハイアットのポイント無料宿泊は素晴らしく、
SLHでもハイアットポイントを利用出来ることも手伝って、
唯一無二の魅力が備わってきました。
昨今の流れを考えると、ハイアットも他のホテルグループに続く可能性もありますが、
ワールドオブハイアットになってからも、
会員へのアピールをしっかり行っているハイアットだけあって、
可能な限りは現在のカテゴリー制を貫くのではないかと予想しています。
こうやって見ると、当時は会員制度の大改悪と言われた
ワールドオブハイアットも、現在では
かなり魅力的なホテル会員プログラムなのではと感じてしまいますね。
フレキシブルレートになったIHG、ヒルトンも、
それぞれに独特な魅力があるので、使い方次第では中々にお得です。
そして、いよいよフレキシブルレートを導入するマリオット。
気になるのはやはりSPGアメックスの無料宿泊特典がどうなるか。
現在でもオフピークにならないと宿泊出来るホテルの幅が段々狭まってきており、
お得度が年を重ねるごとに目減りしてきているのですが、
このフレキシブルレート導入でお得度が再び上昇するかもしれません。
今後が楽しみですね。
今回は上記4つのホテルのみ特集しましたが、
国内のホテルグループでも一部ポイント無料宿泊を導入しているものもあります。
One Harmonyやプリンス、ロイヤルパークが代表的ですね。
ただ、必要ポイント数や有効期限が無期限ではない点がかなりネックで、
実際に無料宿泊へ交換出来るまで貯める事が出来る方はかなり少ないのではと思います。
余程のヘビーユーザーでない限りは無料宿泊は不可能に近いです。
その為今回は割愛致しました。
いつか、国内ホテルグループでも、
気軽にポイント無料宿泊が出来る会員制度が出来る事を願って。
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