ホテルによっては、高階層に特別階と呼ばれるフロアが存在します。それが、
「クラブフロア・エグゼクティブフロア」です。
通常フロアと比べると数千円から数万円の違いがあり、お手頃とは呼べません。
しかし、そのサービスはまさしくエグゼクティブ。
多くのホテルが特別階専用のラウンジを常設し、
軽食や飲み物、夜にはアルコールを含む簡単な食事まで取る事が出来ます。
勿論、料金は宿泊費に含まれているので、何も気にせずゆっくり楽しむ事が出来ます。
特別階専用のコンシェルジュが居る事もあり、
レストランの予約から、ちょっとしたサプライズのお願いまで、
様々な要望を引き受けてくれます。
こちらでは、そんな特別階「クラブフロア・エグゼクティブフロア」があるホテルをご紹介します。
特別階に泊まる事を趣味としている筆者の感想も記載しますので、
ホテル選びの参考になれば幸いです。(感想は辛口です、あくまで個人の感想です。)

クラブフロア・エグゼクティブフロア~東京~4
京王プラザホテル「プラザプレミア&プラザリュクス」
会員制度「エグゼクティブカード」「iPrefer」


本館35・36階にある特別フロア「プラザプレミア」
南館28~33階にある特別フロア「プラザリュクス」
新宿の中でも特に歴史があり、部屋数も膨大です。
サービス名 | 備考欄 |
リュクスラウンジの利用 | 南館34階 営業時間10時~22時 10時~17時はティータイム コーヒー・紅茶を中心に、軽食も。 17時~22時はバータイム アルコールが提供され、ナッツやカナッペ等のおつまみも。 |
プレミアカウンターでのチェックイン・チェックアウト | 宿泊プランによっては対象外 |
各種アメニティセット | プラザプレミアは「ロクシタン」 プラザリュクスは「アンティカ・ファルマシスタ」 |
ネット無料 |
アメニティに大きな差があり、また部屋の設備も通常フロアとは細部で異なります。
リュクスラウンジに関しては過度な期待は本当に禁物です。飲み物も食べ物も非常に簡素です。
通常フロアとプラザプレミアの価格差は約12,000円。
通常フロアとプラザリュクスの価格差は約8,000円。
価格差を埋める程のものではない為、通常フロアでの宿泊でも良いかなと思います。
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京王プラザホテル「プレミアグラン」
会員制度「エグゼクティブカード」「iPrefer」


本館37~41階にある特別フロア「プレミアグラン」
2016年12月に出来たばかりの最上級クラブフロアです。
サービス名 | 備考欄 |
クラブラウンジの利用 | 本館45階 ラウンジでのチェックイン・チェックアウト可 コンシェルジュサービス有 営業時間7時~22時 7時~10時は朝食(土日祝は11時まで) エッグステーションも含めたビュッフェスタイル 和朝食の選択も可 14時~16時はティータイム スコーンやサンドイッチを紅茶やコーヒーと共に 17時30分~19時分はバータイム アルコールとオードブルを楽しめます |
点茶サービス | 抹茶を楽しめます 有料で本格的なお茶体験も併せて楽しむ事が出来ます。 本館10階茶室にて・要予約(木・日・貸切日は除く) (お茶菓子付き、2,000円) |
各種アメニティセット | ロクシタン(ジャスミン&ベルガモット) 今治タオル |
ネット無料 | |
BOSEスピーカー |
2016年12月、ついにオープンした最上級特別フロア。
主なサービスはラウンジの利用。
ラウンジは昨今の流行りを取り入れたいくつかのテーマにフロアが分かれています。
特に間仕切りがある訳ではないので、非常に広々と見えます。
都内でも屈指の広さを誇るラウンジになると思います。
朝食はエッグステーションも含めたビュッフェスタイル。
和朝食も選択出来るのは好印象。
品数は豊富で、ラウンジの朝食としては割と充実しています。
質はそこそこではありますが、朝ご飯として、十分に楽しめます。
ティータイムはケーキ等のスイーツやサンドイッチ等の軽食も。
質はそこそこですが、種類が豊富なので、ゆったりとした時間を過ごすには最適です。
また、点茶サービスもこの時間に頼む事をオススメします。
バータイムはオードブルもアルコールも多数並びますが、質も種類もそこそこ。
ホットミールはないので、アルコールを飲まない方にはやや厳しい気がします。
日本酒があるのは最近のホテルらしいです。
通常フロアとの価格差は20,000円以上、
上記プラザリュクスやプラザプレミアと比べても10,000円~15,000円程の価格差があり、
中々に悩ましい価格差となっています。
価格は45,000円前後と、絶妙な落とし具合となっています。
ラウンジは非常に広く、今の所混雑もなさそうなので、
ゆったりラウンジで寛ぎたい方には大変嬉しいと思います。
気になるのは、今後混雑した時にどうなるかです。
対象部屋数は100室を超えており、ラウンジ自体はとても広く席数も150近くありますが、
その割には提供される物の量や置く場所が少ないです。
混雑した時に、どう対応していくのかが気掛かりです。
また、全時間帯、提供される物の質・量共に平均以上で満足出来るものではありますが
昨今の外資系やリニューアルがされたホテルのクラブラウンジと比べると、
心無しか物足りなさを感じるのも否めません。
ただ、その物足りなさが何なのか、ハッキリしない為モヤモヤします。
凄く漠然とした表現になりますが、恐らく「特別感」が足りないのではないかと。
45,000円前後という値段が本当に絶妙です。
個人的にはもう少し値段が落ち着けば、選択肢として十分有りだと思います。
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ロイヤルパーク ホテル ザ 羽田「プレミアムフロア」
会員制度「ザ クラブ・ロイヤルパークホテルズ」

8階にある特別フロア「プレミアムフロア」
主に国際線利用時にお世話になるホテルです。
サービス名 | 備考欄 |
朝食サービス | ランチやディナー(一部)への振替も可 |
コーヒーテイクアウト1杯無料 | 国際線利用の方は出国エリアホテル「トランジットホテル」ラウンジ利用に振替可 |
朝刊無料サービス | 日経・ウォールストリートジャーナル |
部屋にキューリグコーヒーサーバー | |
その他アメニティや設備の変更 |
ラウンジ等の目立ったサービスは無いものの、全体的に設備やアメニティが底上げされ、
また朝食サービスはランチにも振替可能と融通も利きます。
通常フロアとの価格差は3,000円程。高い時でも9,000円程に収まります。
利用する際は大抵国際線利用時に絞られると思うので、
出国時間等、滞在の状況を考えて、通常フロアとプレミアフロアを使い分けると旅も楽しいかと思います。
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東京マリオットホテル「エグゼクティブフロア」
会員制度「マリオットリワード」

21階~25階にある特別フロア。
年を重ねるにつれ、サービスが安定してきました。
対象客室数は32室です。
サービス名 | 備考欄 |
エグゼクティブラウンジの利用 | 1階フロントの隣 ラウンジでのチェックイン・チェックアウト可 コンシェルジュサービス有(簡易的) 営業時間6時~22時 14時~17時はアフタヌーンティー スコーンやサンドイッチを紅茶やコーヒーと共に 17時30分~21時30分はイブニングバー&スナック スナックやスイーツの提供は19時30分まで アルコールは21時30分まで それ以外の時間帯では、クッキーやキャンディ、ソフトドリンクが常備されます。 |
朝刊無料 | |
ネット無料 | |
お部屋にネスプレッソ | |
アメニティ追加 | バスソルトやスリッパ等 |
朝食サービス | ダイニングでの朝食サービス |
こちらも、主なサービスはラウンジの有無と朝食サービス。
ラウンジはフロント階にある為、やはり人目は気になるところ。
奥まった場所にあるとはいえ、特別感はやや薄れます。
以前よりイブニングバー&スナックのアルコールの質と種類が増えています。
これは非常に嬉しい点。
フード類は変わらずですが、
アルコールが飲めない人でも割と楽しめる品が増えている印象です。
珍しいのは、クッキーやキャンディ、
ソフトドリンクは持ち帰っても良いと明言されている事。
普通のクラブラウンジはそういう行為を公けには良しとしていません。
気に入った物をお部屋でも楽しめるのは、利用する側には有り難い限り。
ただ、ラウンジ自体の広さはやや狭い印象です。
対象客室はそれなりに多い為、イブニングバー&スナックの時間帯は、
滞在する日によって混み合う可能性があります。
ウェイティングをしてまで利用する価値があるかは悩ましいです。
通常フロアとの価格差は7,000円程。
朝食がサービスな点も考えると、比較的コスパは良いです。
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東京ドームホテル「エクセレンシィフロア」
39~41階にある特別フロア。
全1000室を超える客室を誇る歴史あるホテルです。
サービス名 | 備考欄 |
エクセレンシィラウンジの利用 | 40階 ラウンジでのチェックイン・チェックアウト可 営業時間7時~21時 7時~10時は朝食サービス 簡素ではありますが、ブッフェスタイルで朝食を。 10時~17時はティーサービス 紅茶・コーヒー等をお茶菓子と共に。 17時~21時はカクテルサービス アルコールとちょっとしたおつまみが提供されます。 |
全部屋「エアウィーヴ」完備 | |
ターンダウンサービス | |
シューシャインサービス(靴磨き) |
主な違いはベッドがエアウィーヴになっている事とラウンジの有無。
ラウンジなのですが、驚く程簡素です。本当に休憩所と呼ぶのがしっくり来るかと思います。
通常フロアとの価格差は8,000円程。その価格差を埋めるものは残念ながら有りません。
朝食付きのプランと比べると4,000円程になりますが、
ラウンジの朝食はかなり簡素なので、その価格差を埋められるかは微妙です。
その代わり、ラウンジを利用する人は少ない為、休憩所としては最適です。
基本的には通常フロアの方が安価でお得ではありますが、
繁忙期等は、ラウンジでチェックイン・アウトが出来る為、利用する価値も多少あがります。
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ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ「クラブ インターコンチネンタル フロア」
会員制度「IHGリワーズクラブ」

20~24階にある特別フロア「クラブインターコンチネンタルフロア」
2013年に全面リニューアルが施されました
サービス名 | 備考欄 |
クラブインターコンチネンタルラウンジの利用 | 20階 営業時間7時~21時 ラウンジでのチェックイン・チェックアウト可 7時~11時は朝食 洋食を中心としたビュッフェスタイル 15時~16時はアフタヌーンティー 数種類のスイーツが楽しめます。 17時~20時はクラブディナー ホットミール数種類を含めたちょっとしたディナーを楽しめます。 |
タオルが今治タオルに |
通常フロアとの違いは、タオルとラウンジの利用。
朝食は、ライブキッチンと比べると品数・質共にかなり劣ります。
全体的な質も、クブララウンジとしてはイマイチです。
その分、利用する方はそこまで多くないので、ある程度ゆっくり食べられます。
個人的には様々な点を考慮しても、ライブキッチンで朝食を取る事をオススメします。
アフタヌーンティーはスイーツが数種類とクッキー等のお茶菓子数点。
アフタヌーンティーセットの様な物も一時期は提供されていたのですが、
今は好きなものをオーダーする形式に。
質は至って普通なので、過度な期待は禁物です。
クラブディナーは最早「ディナー」と名乗るには不適合なレベルに。
確かに、お腹にたまる物も数点あるのですが、
以前とは明らかに種類も質も低下しています。
アルコールの質・種類は以前と変わらず平均的。
国内インターコンチネンタルのクラブラウンジは、変革の時期だそうなので、
恐らく、今後サービスの変化があるとは思うのですが、
このままのレベルなら断じてオススメは出来ません。
インターコンチネンタル東京ベイはレストランも充実し、レストラン会員もある為、
通常フロアに宿泊して、レストランを利用するのも有りだと思います。
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ANAインターコンチネンタルホテル東京
「クラブインターコンチネンタルフロア」
会員制度「IHGリワーズクラブ」

32~35階の高階層に位置する特別フロア。
2017年10月に新設されたばかりです。
対象客室数は85部屋です。
クラブラウンジは全部屋にもオプションで付けられます。
クラブラウンジ以外は特別フロアの特典になります。
サービス名 | 備考欄 |
クラブラウンジの利用 | 35階 1室あたり1日16,000円(同室2名まで) (閑散期は14,000円に) 全室にオプションで追加可能 営業時間7時~22時30分 (平日)7時~10時(土日祝)7時~11時は朝食 和洋折衷のブッフェスタイル。 14時30分~16時はティータイム 焼き菓子やケーキ等をコーヒーや紅茶と共に。 17時30分~19時30分はカクテルタイム アルコールとオードブルを楽しめます。 |
レイトチェックアウト | 14時まで無料でレイトチェックアウトが可能 |
トーキョーバイク 自転車レンタル無料 |
通常3,000円のレンタルサイクルが無料になります。 |
レギュラープレスサービス | 1滞在、初回2点まで無料になります。 |
シューシャインサービス | 靴磨き、滞在中1回のみ無料 土日祝日は対象外 |
ガーデンプール入場無料 | 夏期のみ 通常4,000円 |
2017年に出来たばかりのクラブフロア。
サービスも差別化がきちんと図られており、滞在の仕方次第ではかなりお得です。
クラブラウンジは国内では珍しいオプション制の特別ラウンジ。
以前は普通の特別フロアに属したラウンジだったのですが、
2013年辺りから別料金制になった模様。
気になるクラブラウンジですが、流石に別料金だけあって素晴らしい。
また、2016年10月辺りから、
インターコンチネンタルホテル大阪と同じオーダー&ブッフェスタイル形式になった模様。
朝食は品数豊富なオーダー&ブッフェスタイル。
特に和食のクオリティが良く、朝からかなり満足出来ます。
洋食も品数が豊富。流石にレストランのブッフェには劣りますが、
それでもクラブラウンジとしては及第点。
暖かい物は基本的にオーダー制になるので、出来立てをいただけます。
ティータイムはケーキ、焼き菓子共に充実。質も文句なし。
アフタヌーンティーセットの様な物も、数さえあれば、お願いする事が出来ます。
カクテルタイムのアルコールの種類は、都内でも群を抜いて多いです。
ワインやシャンパンの質はもう少し頑張って欲しいですが、十分及第点レベル。
ウィスキー、日本酒の質が良いので、飲める方はそちらも是非。
食べ物も種類が多く、十分ディナー代わりになります。
こちらも、ホットミールはオーダー制になり、よりラグジュアリーに。
質はもう少しあがれば文句なしですが、おつまみとしては十二分。
お部屋代+16,000円で利用出来るこのクラブラウンジ。
全ての時間帯で基本的に質は高めなので、コスパは高いと思います。
混み合う事は比較的少ないですが、混むとかなり待ちます。
滞在は出来るだけピークシーズンを避ける事をオススメします。
新システムに変わってから更に値上がりした為、今後の価格は気になります。
また、流石に30年を迎えたホテルなので色んな所に経年劣化がかなりきています。
お部屋も狭いですし、アメニティ類も一時代前な感じでイマイチです。
他のホテルに慣れていると、とてもじゃないですが快適な滞在とは言えません。
少しずつ、各部屋の改装は始まっているので、お部屋は今後に期待。
対象客室数は85部屋と多く、
そこから更に通常フロアの客室がクラブラウンジを利用するとなると、混雑も考えられます。
また以前の様に、特別フロアに属したクラブラウンジに戻るのか、
今後もオプション制を貫くのか、要注目です。
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